HOME > ニュース & トピックス > おめでとうございます。ノーベル医学生理学賞に北里大学の大村智特別栄誉教授ら3人

一覧へ戻る

おめでとうございます。ノーベル医学生理学賞に北里大学の大村智特別栄誉教授ら3人

スウェーデンのカロリンスカ研究所は5日、今年のノーベル医学生理学賞を大村智・北里大特別栄誉教授ら3人に授与すると発表しました。授賞式は12月10日です。

大村氏は、ウィリアム・キャンベル氏(アイルランド出身、現在アメリカのドルー大学名誉リサーチフェロー)との共同受賞で、授賞理由は、「寄生虫によって引き起こされる感染症の新たな治療法に関する発見」です。
また、中国人の研究者である屠呦(口へんに幼)呦(同)氏は、マラリアの治療法開発に貢献したことが評価されての受賞です。


感染症の特効薬開発に大きく貢献、たくさんの人々の命を救った研究

大村氏とキャンベル氏は、オンコサカイアシス(河川盲目症とよばれる、失明に至る感染症)や、リンパ系フィラリア症(象皮症と呼ばれる重度のむくみを引き起こす)などに効果のある「エバーメクチン」を発見しました。エバーメクチンは土壌中に存在する、Streptomyces avermectiniusという微生物によって生産される抗寄生虫薬です。エバーメクチンから作られたイベルメクチンによって、アフリカと東南アジアを中心に、億単位の人々が救われています。同薬はもともと家畜の寄生虫駆除や感染予防のための薬を研究する目的から始まっており、人類の貴重な食糧の確保にも貢献してきました。

大村氏が所属する北里大学生命科学研究所の正面玄関には、オンコセルカ症で失明した大人を子どもがエスコートしている像が置かれています。これは、エバーメクチン発見25周年を記念し、ブルキナファソの彫刻家に依頼して制作、2004年9月に設置したものです。

こちらの記事もご覧ください。
ノーベル賞:生理学・医学賞

大村 智(おおむら さとし)
1935年 山梨県に生まれる
1954年 山梨県立韮崎高等学校卒業
1958年 山梨大学学芸学部卒業
1958年 東京都立墨田工業高等学校定時制 教諭
      教員と並行しながら東京理科大学大学院理学研究科に進学
1963年 東京理科大学大学院理学研究科修士課程修了
1963年 山梨大学助手
1965年 (社)北里研究所入所
1968年 北里大学薬学部助教授
1968年 東京大学より薬学博士
1970年 東京理科大学より理学博士
1971年 ウエスレーヤン大学に客員教授として招へい
1975年 北里大学薬学部教授(~1984年)
1990年 北里研究所所長(~2008年)
1997年 女子美術大学 理事長(~2003年)
2001年 北里大学生命科学研究所所長(初代, ~2003年)
2002年 北里大学大学院感染制御科学府教授(~2007年)
2005年 ウエスレーヤン大学 MaxTishler教授
2007年 北里大学名誉教授
2007年 女子美術大学 理事長 (~2015年6月)
2007年 故郷山梨県に私費を投じて韮崎大村美術館を建設
2008年 (学)北里研究所名誉理事長(~2012年6月)
2012年 (学)北里研究所顧問
2013年 北里大学特別名誉教授
2014年 ガードナー国際保健賞 受賞
2015年 朝日賞 受賞

(更新日 2015.10.5)