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フィールズ賞受賞者の森 重文京都大学教授、国際数学連合の総裁にアジア人として初めて選出

数学分野における世界最大の学術機関、「世界数学連合」の次期総裁に、京都大学数理解析研究所の森重文教授が選出されました。8月10日-11日の日間にわたって韓国・慶州で開催された連合の総会で決定されました。任期は2015年1月1日から2018年12月31日まで。同連合の総裁に日本人が選ばれるのは初めてのことであり、さらにアジア人としても初めての総裁選出です。

国際数学連合は、4年に一度開催される、数学界最大の会合である国際数学者会議の主催者です。また、同連合は、数学界で最も栄誉ある賞と言われるフィールズ賞の選考委員会を組織しており、委員会の議長も同連合の総裁が務めます。このような権威的な部門で日本人がトップを務めるのは、日本の学術にとっても大変名誉なことといえます。
森氏の活躍とともに、多くの若手研究者が後に続いていくことが期待されます。

森 重文: 名古屋市出身、京都大学理学部数学科卒業、理学博士(京都大学)。京都大学卒業後から代数幾何の研究に従事。新しい手法「端射線の理論」を作成、3次元多様体の分類と双有理変換の研究を可能にしていき、ついに「三次元代数多様体の極小モデルの存在定理」を証明する。この功績が認められ、1990年にフィールズ賞を受賞した。
京大助手、米ハーバード大学教授、名古屋大学教授などを経て、1990年、京都大学数理解析研究所教授に。2011年から2014年3月までは同研究所長も務める。数学分野で栄誉ある賞の一つであるコール賞や、我が国の優れた科学技術の功績に授与される藤原賞など、多数の受賞歴がある。

フィールズ賞: 若い数学者の優れた業績を顕彰する目的で授与される国際的な賞。4年に一度、それまでの4年間で優れた業績を上げた、原則として40歳までの数学者(2名以上4名まで)に与えられる。若い数学者の将来を奨励する意図も鑑みた上で選考される。数学分野の賞としては最高の権威を有する。
1901年に授賞式が始まったノーベル賞には数学部門がなかったため、カナダ人数学者ジョン・チャールズ・フィールズによって提唱された。第1回授賞式は1936年。ノーベル賞と異なり、功績ではなく人物に授与されるため、現在まで、一人で複数回受賞した例はない。先に述べた年齢制限などと合わせ、ノーベル賞に比べると受賞するには厳しい条件があると言える。
日本人は、森重文のほか、小平邦彦(1954年)と広中平祐(1970年)の3名が受賞している。