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新幹線E5系電車


概要

日本は、世界で最も緻密な鉄道路線網を有する国の1つである。なおかつ、人口が一部都市に密集しているため、列車の本数が諸国に比べて必然的に多い。特に東京を中心とする関東圏及び、大阪を中心とする関西圏において、ダイヤは非常に複雑化している。
 秒刻みの複雑なダイヤを円滑に運行するために、日本の鉄道は他国の鉄道と比べて極めて定時性が高い。海外では15分程度の遅れは定時と見なす所が多いけれども、日本では15〜30秒程度のずれも遅れと見なされる事もある。
一本一本の列車の正確かつ安全な運行が、日本の複雑な鉄道路線網を成り立たせている。


日本の鉄道は、そのシステムからして希有である。また、それらシステムを成り立たせている電車車両そのものの開発においても、非常に優れている。
日本における最先端機能を搭載した電車車両として、新幹線E5系電車(通称はやぶさ)が上げられる。


E5系電車は、2000年にJR社において掲げられた中期経営計画「ニューフロンティア21」内、『新幹線の最高速度360km/hにて営業運転する』という目標の元、開発された新幹線電車である。
川崎重工業と日立製作所にて製造され、2011年3月5日に、東京—新青森及び東京—仙台間にて運用を開始する。


2011年に営業運転を開始する車両の最高営業速度は300km/h。2013年には320km/hで走行できる車両が営業運転を開始する見込みである。
現在、完成している電車における営業運転での最高速度はすでに320km/hに達し、上り3‰での均衡速度は360km/hまで到達した。曲線の多い線路でも高速性を発揮できるように、空気バネ式の車体傾斜装置を設置し、半径4kmの曲線で320km/h走行を可能となった。
全路360km/hでの営業運転という目標に向かって、現在も研究開発が進められている。

300km/h以上の超高速で走行する時、無視できないのが騒音の問題である。
E5系電車には防音に関する様々な工夫が施されている。“Long nose”と呼ばれる、先頭車両の先端の特徴的な形状は、高速でトンネルに突入した際に出口で発生するトンネル微気圧波を低減し、車両内への騒音を抑えるためである。
車両外への防音も怠っていない。車体全体を完全に覆うことで機械騒音を抑え、床下機器には可能な限り吸音材を装着し、周囲への騒音の低減を図った。
パンタグラフも低騒音型のものを採用した。


次に、乗客の快適性への配慮が必要となる。車両内にはまるでホテルのロビーのような内装を施し、人体にぴったりとフィットする座席を配置した。
普通車・グリーン車の他に、日本で今までになかった鉄道車両における優良サービスを提供する“グランクラス”車も投入した。
また、高速でカーブする時、車体が傾斜し、乗客が不快感を感じてしまう点については、車体の揺れを完治して左右の振動を低減するフルアクティブサスペンションを搭載し、高速走行時にも乗客に快適な乗り心地を実現した。


このように新幹線E5系電車は、高速性と乗客の快適さを兼ね備えた、旅客車両であることを真に考慮した最新型の電車である。

ライター:Eriko Kinashi
2011.03.11 執筆
http://www.jreast.co.jp/e5/hayabusa.html
(新幹線E5特集ページ)
スペック
全体
編成 10両
起動加速度 1.71km/h/s
営業最高速度 300km/h(2011年3月〜2013年春)、320km/h(2013年春以降)
編成定員数 731名
編成長 253m
編成質量 453.5t
編成出力 300kW×32 = 9,960kW

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