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アイシン精機株式会社・自動変速機


概要

アイシン精機は、世界トップクラスの自動車部品メーカーである。
車は、約3万点の部品で作られていると言われているが、そのうちの1万点以上を同社は手がけている。ドアハンドルやサンルーフといった外装部品から、エンジン、自動変速機、ブレーキなど「走る・曲がる・止まる」といった走行時に機能する部品、さらにはカーナビゲーションシステムなどの情報機器まで、非常に幅広い製品を提供している。

その市場は国内にとどまらず、早くから世界市場で商品を展開してきた。1969年にはアメリカの自動車部品メーカーであるボルグワーナー社との合弁会社である、アイシン・ワーナー株式会社(現・アイシン・エィ・ダブリュ株式会社)を設立。翌1970年にはアメリカに、続く1973年にはメキシコに販売会社を設立している。以降海外研究所や海外工場も設立され、2012年現在では、連結対象の海外会社は101社にも上るグローバル企業である。現在同社の売り上げは、3割が海外市場での売り上げによる。

また、同社の子会社である、アイシン・エィ・ダブリュ社製の自動変速機(オートマチックトランスミッション/AT)は、自動変速機専門メーカーとしては世界一のシェアを誇る。世界40社以上の自動車メーカーに採用されており、2006年には世界初のFR8速ATの商品化に成功している。


アイシンが開拓する日本の自動変速機


アイシン精機の自動変速機開発は、長い歴史を持っている。トヨタ自動車が生産していた国産初の自動変速機「トヨグライド」の生産を1961年より移管され、日本で最初に自動変速機の量産化に成功した。
以降、革新的で、世界でもトップクラスの性能を誇るさまざまな自動変速機を開発・生産している。

以下、同社の歴史的な製品を紹介する。

1977年 世界初のオーバードライブ付き4速AT
3速ATに、オーバードライブギヤを設定、高速走行時における燃費と静音性が改善された。これにより、同ATを搭載したトヨタ社製クラウンは、他の車両に対する優位性を確立することとなる。

1981年 日本発の軽四輪車用AT
1980年よりスズキ社製アルト550cc車に搭載されたセミオートマチックトランスミッション。
1982年より量産された、軽自動車用としては世界初のフルオートマチックトランスミッション「A110」の前身となった。

2006年 世界初の高性能FR車向け8速AT「TL-80SN」
(アイシン・エィ・ダブリュ株式会社製、トヨタ自動車株式会社と共同開発)
同機の特長は以下の通り。
(1)エンジン高トルク化を生かした加速性能による卓越した走りと、燃費の向上を同時に提供。
(2)ハウジング(コンバーターハウジングおよびエクステンションハウジング)一体ケースにより軽量化を実現。
(3)高級車に相応しい静粛性、変速性能の実現。

現在は、ハイブリッド車や電気自動車といった「次世代エコカー」に対応するための、「ハイブリッドトランスミッション」の開発・生産にも着手している。ハイブリッドトランスミッションは、世界中で開発競争が白熱しているが、高い能力を誇る同社の人材と、独創的なアイディアで、同社発の製品は今後も優位性を確立していくであろう。


アイシン精機の品質へのこだわり


同社は、自動変速機以外にも様々な自動車部品を世界にさきがけて発表しており、高い評価を受けている。1992年に世界で初めて開発されたボイスナビゲーションシステムは、現在世界50ヶ国以上の国と地域に対応したカーナビゲーションシステムへと進化した。同社のカーナビゲーションシステムもまた、世界トップシェア(15.9%)を誇っている。その他には、運転支援システムとして、走行、駐車、視覚、安全支援などのシステムで、世界初の商品化に成功した事例がいくつもある。

同社では、部品は自社でテストしてから納める姿勢を当初から保持しており、1970年には藤岡に周回路を持つ総合試験場を建設、実験車による走行テストを行い、車両単位で自動車部品の評価をしている。現在は、1992年建設の豊頃(北海道)と2005年建設のフォーラビル(米国)と、あわせて3つのテストコースが設置され、安全評価、環境評価、耐久評価などを行っている。

また、他社が簡単にはまねできない独自の生産技術を追求し続け、卓越した製品の生産に日々真摯に取り組んでいる。独創的な工法や生産設備を開発するだけでなく、世界中で活躍できる「ものづくり」の人材を育成する実習場を設け、日々指導にあたっている。

このような姿勢を基盤として培ってきた自動車部品製造技術を活かし、住生活製品、燃料電池、レーザーなどの研究・開発にも取り組んでいる。ベッド、ミシン、シャワートイレ、各種空調機器、福祉関連製品に加え、近年では、フェムト秒ファイバーレーザーや微量物質検出機器などのバイオ関連機器も手掛けている。

電気自動車、水素自動車と大きな変化を遂げつつある自動車産業だが、同社製品は未来を見据え、新しいニーズにこたえる研究開発に進んでいる。
世界規模で製品を供給し、貢献するメジャー企業として、同社はさらにギアを上げて、世界的な成長を続けていくであろう。その姿は、絶え間なく進化を続けてきた同社製品そのものである。


ライター: Hiromi Jitsukata
2012.7.6 執筆
http://www.aisin.co.jp/
(アイシン精機株式会社)