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東京精密株式会社・ウェーハプロービングマシン「UF3000EX」


概要

現在私たちが当たり前のように使っている様々な製品は、製造のいろいろな段階で品質を「計測」され、基準をクリアした結果、認められたものである。さらに、それらの製品を製造するために必要な材料や機械も、品質を計測され、認められたものだけが製造に携わっている。我々の製品の安全や安定、環境への負荷などはこのように保証されている。
今回紹介する東京精密も、「製品の品質を保証する「計測製品」は社会の礎である」という理念を掲げて製品を送り出し続けてきた。同社は現在、精密計測機器と半導体製造装置を主に製造する世界的な企業である。


ウェーハプロービングマシン「UF3000EX」

ウェーハプロービングマシンは、ウェーハ製造の最終工程で、ウェーハの品質をテストする機械である。機械から電気信号を送ることで、ウェーハの上に焼き付けられたICチップの動作の良否を判定する。

ウェーハとは、テクノロジーの基盤とも言えるIC回路の、最も基本的な部品の一つである。半導体材料を薄く円盤状に加工した板であり、近年はシリコンで製造されるのが主流となっている。
このウェーハの上に、写真印刷技術を使って様々な処理を施し、電信回路を焼き付け、ICチップへと加工している。従って、高品質のウェーハは、高品質のIC回路の基盤であるといえる。さらに、精度の高いウェーハプロービングマシンは、まさに同社の理念の通り、工業部品の礎である。

1994年より、同社では、ウェーハプロービングマシンが半導体製造用機器部門の売り上げで構成比率トップを占めてきた。また、同社製ウェーハプロービングマシンの世界シェアでは現在トップを誇っている。さらに、同社のプロービングマシンは、VSIリサーチ社の半導体製造装置カスタマー満足度調査で、1996年以来「10BEST賞」を受賞し続けており、世界的な実績に長い歴史がある。

UF3000EXは、2006年に次世代マシンとして販売が開始された。従来の常識や概念を超えた設計を目指し、より高精度かつ高品質なプロービングが可能となった。
その特徴は以下の通り。

・驚異的な処理能力‐スループットは約2倍。新アルゴリズムによる高速ウェーハハンドリングと、新開発のウェーハプロービングマシン専用駆動ユニットによる高速・高粛清XYステージとの相乗効果で実現。

・世界最高水準の検査コンタクト‐Z軸は高耐荷重性を確保。さらに、ポジション変化を徹底的に排除するトポロジー最適化構造設計により、ウェーハ・ステージの高精度を実現。

・位置決め精度を向上させる4軸駆動機構超剛性チャックの採用

・操作性の飛躍的な向上‐15インチ・カラー・ディスプレイ搭載による視認性・操作性の向上、ウェーハ・アライメント画像のカラー処理化・超倍率機能、ウェーハ・ハンドリング・ナビゲーションなど

同社の半導体加工機の開発・製造は1962年までさかのぼり、ウェーハプロービングマシンは1964年に生産が開始された。これは、同機の国内初の生産であった。
また、1979年に開発した国内初の全自動ウェーハプロービングマシン「A-PM-3000A」は、半導体メーカーの要望に応えた機能的な製品であり、デザインを含めた同社の総合技術が高く評価された。そして、1980年には「第10回機械工業デザイン賞」において「通商産業大臣賞」を受賞した。

UF3000EXは、同社が培ってきた、このような技術力の伝統の上に開発された技術の粋である。


東京精密「製品開発の原則」

半導体産業は、製品が世代交代をすると、それまでの需要と供給のバランスが崩れるため、好況と不況がどうしても一定のサイクルで入れ替わっていく。また、一般的な景気変動の影響にも左右される。そのため、半導体製品製造企業においては、多少の状況変化では揺るがない経営基盤を確保することは不可欠である。

同社では、「製品開発の原則」を基本方針として、強い研究開発力と、適切な研究開発基準を日々進化させている。その原則とは以下に上げる4点である。
1)世界No.1の製品を創る
2)研究開発投資は自己資金で行う
3)新規参入障壁が高く、マーケットが大きくニーズも高い分野を狙う
4)相応しいパートナーを見つけ、開発コストをシェアするとともに開発の成果を共有する

以上の原則の下で、同社は、国や企業の垣根を越えたネットワークをグループ内に築き、一丸となって世界視野で目標を達成しようとしている。
今回紹介したウェーハプロービングマシンのみならず、ウェーハダイシングマシン(ウェーハをひとつひとつのチップに切り離す装置)では、世界最小のフロアスペースで世界最速の加工性能を発揮する機種を生産し、国際市場で評価を得ている。また、汎用測定機器でも、ライン計測の各ニーズに対応した際高精度の製品を続々と市場に投入している。
変化の目まぐるしい業界にありながら、今後も同社は世界企業としての地位を発展させていくであろう。

ライター:Hiromi Jitsukata
2012.08.07 更新

http://www.accretech.jp/
( 株式会社東京精密  )