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海水淡水化プラント


概要

水は全ての生命に必要不可欠である。しかし、地球上の水の内、生活に使用できる淡水は、わずか2.53%しかない。地球温暖化・都市化・工業化に伴う自然破壊や人口増加により、地球上の砂漠化は益々進んでおり、今や水不足は深刻な問題となっている。

このような状況において、海水・淡水化プラントは、なくてはならないシステムである。今後重要なのは、淡水化コストの低減、プラント性能の安定化、運転維持管理の容易さ等が考えられるが、日本の技術が結集したプラントは、優れた成果を上げている。

実用化されている海水淡水化方式のうち、主要なものは以下の2方式である。


1)多段フラッシュ
海水を熱して蒸発(フラッシュ)させ、再び冷やして真水にする、つまり海水を蒸留して淡水を作り出す方式である。
熱効率をよくするため減圧蒸留されている。実用プラントでは多数の減圧室を組み合わせているので、多段フラッシュ方式(Multi Stage Flash Distillation)と呼ばれている。

生成清水の塩分濃度は低く5ppm未満程度である。大量の淡水を作り出すことができ、海水の品質を問わないが、熱効率が大変悪く、多量のエネルギーを投入する必要がある。


海洋温度差発電
温度差発電とは、温熱と冷熱のわずかな温度差(15℃以上)で発電する画期的な発電システムである。
温熱には海の表層水(約25~30℃)や温泉水・工場温排熱・船舶のエンジン冷却水等が利用できる。特に、海水を熱源とする温度差発電は海洋温度差発電(OTEC: Ocean Thermal Energy Conversion)と呼ばれ、CO2排出ゼロで、きわめて自然にやさしい発電システムである。

地球温暖化防止とエネルギー創出という2つの大きな課題を解決する切り札として世界から熱い注目を浴びている。
ゼネシス社は、わが国の海洋温度差発電の第一人者である元佐賀大学教授の上原春男先生の研究成果をもとに海洋温度差発電に取り組んでいる。


2) 逆浸透法
海水に圧力をかけて逆浸透膜(RO膜、Reverse Osmosis Membrane)と呼ばれる濾過膜の一種に通し、海水の塩分を濃縮して捨て、淡水を漉し出す方式である。

フラッシュ法よりエネルギー効率に優れている反面、RO膜が海水中の微生物や析出物で目詰まりしないよう入念に前処理する必要があること、整備にコストがかかること、などの難点がある。
生成清水の塩分濃度は蒸留を行うフラッシュ法に比較し若干高く100ppm未満である。

1990年代までは比較的小規模のものが多かった。しかし最近の日量1万トンを超える大型プラントは、世界的にみても大部分がこの形式で建設されている。

逆浸透膜(RO膜)
濃厚水溶液と希薄水溶液とを半透膜で隔てて接触させると、濃度差で生じる浸透圧によって希薄水溶液側から濃厚水溶液側に水が移動する。ここで浸透圧より大きな圧力を濃厚水溶液側にかけると、水が半透膜を透過して希薄水溶液側に移動する。この現象を利用した膜分離法を逆浸透法と呼び、逆浸透法に用いる膜を逆浸透膜と言う。

逆浸透膜は、ナトリウムやカルシウムなどの金属イオン、塩素イオンや硫酸イオンなどの陰イオン、あるいは農薬などの低分子の有機化合物を除去対象とする。 

この浸透膜につき、東レ(株)は、2006年には海水淡水化用逆浸透膜(RO膜))のサブナノメートルの孔径分布を定量化し、人体に有害な物質と言われるホウ素)の除去率と孔径分布の相関を世界で初めて実証することに成功した。


(ライター:Kaori Shimada、以下同)

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(日立造船株式会社)
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(東レ株式会社)
http://www.mhi.co.jp
(三菱重工業株式会社)