HOME > 製品 (精密機械 - 楽器) > YAMAHAピアノ CFシリーズ

Products (精密機械 - 楽器)

YAMAHAピアノ CFシリーズ


概要

国産化の成功
ピアノという楽器が数々の技術革新を経て現在のような形となったのは19世紀初頭のことである。19世紀半ばまではピアノが生まれた土地であるヨーロッパやアメリカにおける生産が主だったものだったが、1887年に初めて日本国内でのピアノの生産を成功させたのがYAMAHAの創設者である山葉寅楠であった。アメリカ留学を経て、国産第一号のオルガン製造に続いて1900年には国産初のピアノ製造に至り、ピアノの国産化において類まれなる先駆性を発揮していた。中でも1930年に設立された音響実験室の功績は大きく、それ以前は職人の勘に頼るところが大きかった「音作り」の工程を科学的に行うことを可能とし、ムラのない高品質のピアノを大量に生産することができる技術が生み出された。

世界進出
YAMAHA社はその後も順調に国内での生産量を伸ばし、1965年頃には世界的ピアニストの調律師からその近代的な工場設備と職人のピアノ作りへの情熱を高く評価されたことをきっかけに、世界でも高い評価を受けるようになっていった。この頃にはYAMAHAピアノの生産量は世界一となり、現在も世界市場において33%というナンバーワンのシェアを誇っている。


伝統と科学の融合 

ヨーロッパ文化に深く根付いていたピアノの生産シェアをYAMAHAという日本の企業がここまで拡大することができた大きな理由の一つとして、「伝統を守ることを可能にする技術革新」が挙げられる。数あるYAMAHAブランドのピアノの中でも、世界的なピアノコンクールでも次々と入賞を果たし、YAMAHAの名を世界的に有名にしたグランドピアノ、CFシリーズの開発にはYAMAHAの伝統と技術の全てがつぎ込まれた。

CFⅢS

CFシリーズの中でも、YAMAHAの技術の集大成といえるのが1991年に発表されたヤマハコンサートグランドピアノCFⅢSである。このピアノの開発においては、過去には開発されながらも実際には採用されなかった加工技術のデータを最新のコンピューター技術を用いて検討、シミュレーションを行うことで、今までにない力強さと美しさを兼ね備えた音の表現を可能とした。1998年の第11回チャイコフスキー国際コンクールでデニス・マツーエフ氏がCFⅢSを弾いて見事優勝を勝ち取ったことにより、その音質は確かなものとして世界でさらに高く評価されていくこととなった。


今後の展開

国内のピアノ市場は1980年代をピークに右肩下がりであり、新興国のピアノメーカーの急激な成長も見過ごすことはできない、など、今後の日本メーカーのピアノ生産にとっては厳しい状況となることが予想される。しかしながら、YAMAHAの伝統と技術の融合によりもたらされた、海外の老舗メーカーにも劣らない高品質なピアノを比較的低価格で販売することができるという高いコストパフォーマンスは、今後もYAMAHAブランドの強みであり続けるだろう。歴史あるグランドピアノに加え、アコースティックとデジタルの両方の長所を生かしたハイブリッドピアノの開発にも力を入れており、世界を牽引するピアノメーカーとして更なる活躍が期待される。


ライター:Mai Terayama
2012.1.12 執筆
http://jp.yamaha.com/
( ヤマハ株式会社 )
YAMAHA グランドピアノCFⅢS
160cm
高さ 103cm
奥行き 275cm
重量 500kg
操作子
鍵盤数 88
鍵盤(白鍵) 象牙
鍵盤(黒鍵) 黒檀

続きを表示する