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Products (精密機械 - 光学機器)

住友電気工業・光ファイバー


概要

社会インフラの生命線・光通信と光ファイバー

光ファイバーとは、デジタルデータを光信号に変換して伝送するケーブルである。光を伝えるという特性上、情報の伝達速度が速く、また大量のデータを伝送できる点が光ファイバー通信の利点である。

銅線に電気信号を通して通信を行う場合、使用される金属線(メタルケーブル)は、外部の電気が影響し、ノイズが混入したり信号が減衰したりしやすいという難点があるが、一方で光ファイバーによるケーブルは、ファイバー内部が完全に外部より遮断されているので、信号の漏れや損失、外部干渉をほぼ完全に阻止できる。
銅線に信号を入力し、1km伝送すると信号は入力の100分の1以下にまで減衰するが、 これに対し光ファイバーは、1km伝送しても2%ほどしか減衰しない。
同じ距離の通信線を引く場合でも、光ファイバーの場合は銅線の場合に比べ、必要とする増幅器の台数は10分の1で送電することができるのだ。

このような光ファイバーを使って行う光通信は、放送回線、通信回線を中心に世界中に広がっており、現在の社会インフラにとって生命線ともいえる技術である。光通信をより効果的に行うために、光ファイバーには、発信地から受信地まで光の衰退(損失)をできるだけ抑え、高速に、なおかつ長距離を伝送できることが求められる。

光ファイバーはガラス製ファイバーとプラスチック製ファイバーがあるが、ガラスは、損失が小さいので、長距離高速伝送に適合している。プラスチックは曲げに強い、光ファイバー同士や光ファイバーと機器との接続が容易である、という利点がそれぞれある。用途によってそれぞれ使い分けられ、ガラス製は海底ケーブルなど、プラスチックは近距離の通信回線などに使われている。

住友電気工業株式会社では、このどちらにおいても世界的に優れた製品を開発・販売している。

例えば、2009年に発表したプラスチック製ファイバー「PureAccess R5」は、半径5mmまでの曲りを許容するもので、室内や交換局内での光ファイバーコードの取り扱い性向上、光ファイバーの接続部を収納する接続箱の更なる小型化等の要求にこたえる製品であった。また、曲り許容半径5mmまでという規格は、国際標準化団体であるITU-Tによって当時標準化されたもので、この標準化に住友電工はいち早く対応したのである。もともと「PureAccess」シリーズは、曲げによる損失の低いシングルモード光ファイバーで、2002年の販売開始より、このときまでに累計600万km以上の販売実績があった。ちなみに、600万kmというのは地球約120周分である。

ガラス製ファイバーの例では、2002年に当時の低損失記録を更新し、従来のものより30%伝送距離を延ばせる、0.151dB/kmの超低損失記録を実現した。現在同社のガラス製ファイバー製品で最も低損失のものは、0.18db/kmが販売されており、当時の研究が確実に製品化へと進んでいることを物語っている。

光ファイバーの更なる進化へ

2011年3月、住友電気工業株式会社、情報通信研究機構、株式会社オプトクエストは、共同研究において、光ファイバー1本の伝送容量で毎秒109テラビットの伝送に成功した。それまでの世界記録である毎秒69.1テラビットを大きく超え、また、1本の光ファイバーの物理的限界とされていた伝送容量毎秒100テラビットも超えた。
住友電工は、技術的に圃場に難しいとされていた「マルチコアファイバ」の問題を解決、7コアファイバを開発し、この記録に貢献した。

これまでの光ファイバーの常識を覆す実験の成功により、今後の光ファイバー通信技術も大きく変わっていくであろう。また、今後、後発国での社会インフラ整備や、通信技術の更なる発達に伴って、世界の光ファイバー需要と開発技術はますます高まっていくであろう。
住友電工は、現在光ファイバー製造において国内シェア1位、世界でもトップシェアを誇る企業である。今後も、住友電工は光ファイバー通信の発展に大きく貢献するはずである。


ライター:Hiromi Jitsukata
2012,1,26

http://www.sei.co.jp/index.ja.html/
( 住友電気工業株式会社 )